特集

在学生・卒業生の声

「批判的思考」を土台として、これまで以上に幅広い分野で国際協力に携わっていきたい。

国際協力機構(JICA)マラウイ事務所|※企画調査員 有原 美智子 さん

<経歴>

看護学部2006年卒業
2011年
 マラウイ共和国 青年海外協力隊エイズ対策員(2年間活動)
2016年
 長崎大学大学院国際健康開発研究科(公衆衛生学修士)修了
2016年
 ザンビア共和国 NGO AAR Japan 海外駐在員(2年間活動)
2019年
 国際協力機構(JICA)マラウイ事務所 企画調査員

※所属はインタビュー当時(2021年度)のものです

私が医療職に携わりたいと明確に思ったのは、高校生の頃です。叔母の死を経験したことや、アフリカでの飢饉について知ったことで、人の役に立つ仕事がしたいと思うようになりました。いずれは国際協力に携わりたいと考えていたため、国際活動や災害支援を行っている赤十字関連の大学である本学への入学を決意しました。特に印象に残っているのは「国際看護学」という授業です。先生が「そもそも『国際看護』とは何か?」という問いかけをしてくださり、一般的に共有されているイメージをただ鵜呑みにするのではなく、日本以外の国での捉えられ方を踏まえて、自分自身で考えるという「批判的思考」を学んだと記憶しています。本学卒業後は、青年海外協力隊や国内外のNGOで国際支援に携わってきました。現在はJICAマラウイ事務所の企画調査員として、現地の状況を分析し、JICA海外協力隊の派遣計画を策定、隊員の現地配属先と調整して案件作成を行うなどの業務全般に携わっています。海外と日本では、文化的な背景が異なる部分が多数あり、そこが面白く刺激的な部分でもあり、苦労する点でもあります。日本の常識が全く通用しない場面で、在学中に身につけた自分自身の観点や、批判的思考を持つことの大切さを実感します。まだまだ国際協力の一部にしか携われていないので、保健領域だけでなく、教育をはじめとする他領域にも関わっていきたいと思っています。