おたよりリレー 辻 守栄さん(修士課程20回生)
辻 守栄さん(修士課程20回生)
千葉県総合救急災害医療センター
急性・重症患者看護専門看護師
大学院で得たもの
大学院開設30周年おめでとうござます。
私は看護教員を目指して大学院を受験しましたが本庄先生の面談時の一言でCNSの道を歩むことになりました。
大学院生活の2年間は、ゼミや授業、研究を通して看護とは何か、今まで実践してきた看護の意味を考え続けるとても充実した時間でした。全領域の学生が集まる院生室は、領域の垣根を越えて交流がとても盛んでした。多領域の学生との授業テーマに関するディスカッションや研究のピアレビューは自身の視野が広がるとともに、今までの看護観を見つめ直し、深める機会となりました。
修士論文作成時は、研究テーマに沿って結果をわかりやすく言語化することができず迷走する日々が続きました。本庄先生は、学生がリラックスできるようハーブティを準備して研究室に迎え入れてくださり、学生が気づきを得て次に進めるよう何度も丁寧に指導してくださいました。
修了後、寝かし過ぎた修士論文を投稿した時には、多くの査読コメントをいただき、途方に暮れ諦めかけそうになりましたが、卒業後も本庄先生、三浦先生にアドバイスをいただきアクセプトにたどり着くことができました。ICU看護師の看護実践を参与観察した経験とICU看護の意義を見いだせたことは、私にとって貴重な財産となり今でも臨床実践での糧となっています。
2017年には本庄先生、三浦先生のご支援のもと日赤CCNS(急性・重症患者看護専門看護師)事例検討会を立ち上げました。事例検討会ではCCNSだけでなく慢性疾患看護CNS、教員、卒業生、在学中の院生も参加され、臨床でのCNSの困難事例について熱い討論が展開されています。事例検討会では、後輩の専門看護師認定審査に向けた支援も行っており、毎年12月には、合格の報告を受け仲間が増えいく喜びを感じています。
これからも大学院時代で学んだ様々な知識、研究を通して学んだICU看護の意義、大学院で培った人とのつながりを大切にしながらクリティカルケア領域でよりよい看護が提供できるよう研鑽していきたいと思います。