おたよりリレー 成川 美和さん(修士課程13回生)
成川 美和さん(修士課程13回生)
鎌倉女子大学
家政学部 家政保健学科 准教授
研究者としての基礎を育んだ修士時代
大学院を修了してから早18年が経ちました。私の修士時代を思い返すと、最初の1年間は旧校舎で2年目は新校舎(現在の校舎)で過ごすという、何か1つの節目に立ち会えた時だったように思います。また同期生達は、年齢も様々で、色々な看護経験、背景をもつ個性的な集団だったと思います。
授業では、グループで課題を行い、プレゼンをし、白熱したディスカッションをし、仲間の考えに反論したり関心したりと、多くの刺激をいただきました。時にはプレゼンの期日に間に合わず、24時間では足りないと焦り、プレゼン後には先生からご指摘をいただき、自分の浅はかな考えや探究心のなさに、自己嫌悪に陥ったこともありました。
毎週行われるゼミナールでは、川嶋みどり先生が、今日は何をテーマに何をおっしゃるだろうかと目をさらのようにし、耳をダンボにして臨んだことを思い出します。川嶋先生からお教え頂いた事は沢山ありますが、とにかく先生はエネルギッシュで常に複数の仕事を同時進行し、看護への追求心は博士、修士生の誰よりもすごかったと思います。
みんなに向かって話をしている際にも何かひらめくと、「ねえ。これ、やってみよう」と声をかけ、早速に取り組むということもありました。新しいことに挑戦する事や物事に情熱を傾ける事をお示しくださいました。そして、人の手が人に与える効果や口から食べる事の尊さやすばらしさ等、看護の原点をお教えいただきました。
修士の2年間は、新たな知識、考えを深められた2年間であり、課題や修士論文に悩まされた2年間でもありました。しかし、それを乗り越えた先には、それまでには見えなかった光景に出会えました。あんなにも充実した濃い時間を過ごした事はありませんでした。大学院での出会いや学びがあったから、今日の私があるのだと思います。
最後になりましたが、看護のすばらしさを学ばせてくださった日本赤十字看護大学院に感謝すると共に、これからの益々のご発展を応援しております。