H.E.L.P.

The H.E.L.P. (Health Emergencies in Large Populations) Course


「H.E.L.P. Courseとは?」
緊急時の人道的支援提供を専門化し、また救援活動で求められる倫理的規範、人道的原則を普及する目的で、1986年、世界保健機関(WHO)、ジュネーブ大学の協力のもと、赤十字国際委員会(International Committee of the Red Cross(ICRC))によって開発されました。自然災害や紛争などの被災地でおこなう人道援助に必要とされる知識、倫理的行動規範を学び、問題解決のための知見や判断力の修得を目指す研修プログラムとなっています。専門家による講義とあわせ、状況分析やグループ・ディスカッションに重点を置いた、課題解決、参加型のプログラムであることが特徴です。これまで世界160か国から4,500人以上の医療関係者や救援活動従事者が修了しており、現在はICRCと各国の学術機関、WHO、赤十字・赤新月社が連携し、アメリカ、イラン、インド、キューバ、スイス、ベナン、レバノン、日本の、世界8か国で開催されています。日本では、ICRC、日本赤十字社、日本赤十字看護大学の3者が共同企画し、H.E.L.P. in Tokyoとして開催します。

募集対象


医師、看護師、栄養士などの保健専門家、公衆衛生担当者、疫学者、給水・衛生分野のエンジニア、法律・政策分野のアドバイザー、戦略および管理責任者等で、人道支援活動に携わり、現場での活動経験がある方。 日本でのH.E.L.P.コースは、アジア諸国、特に紛争や自然災害の被害を受けている国々からの参加者を優先的に受け入れています。

研修目的及び構成


H.E.L.P.(Health Emergencies in Large Populations)in Tokyoは10日間の研修となっており、すべて英語でおこないます。

研修の主な目的は、次のとおりです。
1)危機にさらされている集団の健康問題に的確な判断を下すために必要な知識を修得する。
2)人道的援助の基盤となる公衆衛生に関して必要な知識を修得する。
3)紛争及び大規模自然災害等の被災地における救援活動で求められる倫理的規範を理解し応用へのヒントを得る。
4)複雑な状況において原則に従った意思決定が行えるよう知見を重ねる。

10日間の構成は、以下のとおりです。
緊急時の人道的介入、特に初期計画に必要な環境衛生管理の視点や初期評価に役立つ疫学的手法、感染症、緊急時の食糧と栄養、保健システムなど基盤となる知識を学びます。
また、ICRCや日本赤十字社の救援活動の経験に基づく演習に取り組みます。人道的介入の基盤となる国際人道法の要点を学び、医療従事者の責任、人権と健康問題等、事例を通じて理解を深めていきます。
演習や参加者の体験発表での活発な討議を通じて相互理解を深め、緊急時の人道的活動における協力・協調性についても考える機会となることを期待しています。

使用言語


すべて英語でおこなわれます。

修了証


コースを終了すると、H.E.L.P.研修の修了証が授与されます。

応募方法


H.E.L.P. in Tokyo 2023 の応募要領、参加費、プログラム詳細等については開催要項をご覧ください。